2018年6月24日。
日本バレエ協会関東支部神奈川ブロック主催「サマーバレエコンサート」。
神奈川県立青少年センターにて、藤野暢央&富村京子ペアとして参加。
「スパルタカスよりパドドゥ」を踊ってまいりました。
私たち夫婦で一緒に踊る舞台は、まず「何を踊る?」という相談から始まりますが、今回は妻からの強い推薦を受けて、しばらく封印していた幻のバレエ。香港バレエ団、イレク=ムハメドフ版「スパルタカス」を踊ることにしました。
当時25歳だった僕は、体脂肪率ほとんどゼロ。ピッチピチムッキムキの鋼のようなボディをしていて、飛べば20人ぐらいなぎ倒していきそうなパワフルボーイ。香港バレエ団で初演。そしてその舞台の直後に僕は退団、移籍してしまったため、二度と再演されなかった「幻のスパルタカス」となってしまいました。
随分時が流れて、今回スパルタカスを踊るに当たって必要だったのがまず、気合いでしたね。思い切りをはるか通り越した思い切りで掛からないと、踊りきれない強烈なソロとパドドゥ。そして、体が動き出してきたら、今度は強烈な役作り。立っているだけで空気が震えるような体の張り方を考えて。リハーサルに向かうときにニャハハと普通に生活している妻に、とてつもない幻想、妄想を抱いて喰ってかかること。
「男の生き神」を演じること!
そんな気持ちの中に「そんなに若くはないし…」って思っちゃう自分がいながらも、「これが俺の本望です!」と殻をぶっ壊して、本番に挑みました。
あのパドドゥを目の当たりにしてくれた皆さまに、どうやら「震える想い」は届いたようです。
いつか全幕で再演したいなあ…。
また機会があれば必ず踊りますので、ぜひ観てくださいね。

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中島 (木曜日, 28 6月 2018 21:31)
藤野さん、こんばんは。香港から日本と、藤野さんと富村さんを追っかける、中島です。あー、藤野さんのスパルタク、見逃しましたー� すごく残念です。
香港の初演の時は25歳でしたか! 香港で拝見しましたが、もっとずっと大人のようでした。役作りが完璧だったんですね。あの舞台でのジャンプの高さ、今でも覚えてます。幕間からジャンプして、羊飼いの上を飛び越える演出…
きっと今回のパドドゥも、ご夫婦で素敵な情感を込めて踊られたのではないでしょうか。
ぜひレパートリーとして、再演して下さい!